最近、残念なことにテロという言葉をよく聞くようになりました。日本国内でもテロの危険性がないとは言えませんが、海外旅行中は、日本にいるときよりもさらにテロに巻き込まれる可能性が高くなります。
テロに巻き込まれないようにするには、何に気を付けるべきなのか、海外にある日本大使館から海外にいる日本人に対して共有されている情報をお借りして、こちらでも共有させていただきます。
テロに巻き込まれないような行動をとるための参考にしていただけたら幸いです。
■爆弾テロ、襲撃テロの発生する可能性の高い場所、施設等
テロが起こる場所や時間を予測することや、完全に回避する方法はありませんが、こ れまでの発生実績を基に、統計的に、リスクが高いと想定できる場所や施設は特定 できていますので、日常生活において、こららの場所・施設を避けることで、テロに遭 遇する確率を格段に下げることが可能です。
- 【欧米権益】 イスラム系過激派組織やイスラム原理主義武装勢力は、欧米文化を否定・破壊 する傾向があり、欧米権益への攻撃が顕著である。欧米権益とは、必ずしも公的機関のみならず、米国やヨーロッパの国々をイメージしやすい企業や製品を扱う店舗も含まれる。
◎ハイリスク対象:欧米大使館、国際機関、外資系ホテル、外資系銀行、 外資系レストラン(マクドナルド、KFC、スターバックス等)、 外資系商業施設、カルチャーセンター、国際 NGO
- 【欧米人・外国人が多数集まる場所】
上述の欧米権益以外であっても、欧米人や外国人が多く集まる場所、多くが利用 する場所も、集う人そのものを殺傷する目的で、攻撃されることが多い。
◎ハイリスク対象:高級ホテル、有名レストラン・バー、カジノ、リゾート施設、 ゴルフ場、ナイトクラブ
- 【不特定多数の人が集まる場所】 武装過激派組織の標的は必ずしも、欧米人のみではなく、広くテロの脅威を示威 するために、小さな威力で大きな殺傷力を示せる場所が選ばれる可能性が高く、人の出入りが自由で人の多いところは、テロ工作がしやすい。
◎ハイリスク対象:ショッピングセンター、鉄道・バスターミナル、空港、催し物会場 ホテルのロビー・エントランス、劇場・映画館、繁華街、スポーツ 会場、パレード。
- 【治安関連施設】 武装過激派組織を取り締まる治安当局は、常に、過激派組織の敵であり、攻撃の 標的となり得る。
◎ハイリスク対象:警察署、軍施設、国防省、警官詰め所、パトロール車両、 警察・軍の高官の私邸
- 【宗教施設】 欧米の象徴としてのキリスト教、パレスチナ問題とかかわりの深いユダヤ教、同 一宗教内の紛争が激しく過激派閥が多いがイスラム教などが、反対勢力等により、 標的となることが多い。また、昨今の情勢からイスラム教批判に付随する行為(批判、風刺)や賛同行為もその行為者がテロの標的となってきている。
◎ハイリスク対象:キリスト教会、イスラムモスク、ユダヤ教会、シナゴーグ、宗教 学校、ミッション系スクール、イスラム教批判者・風刺者やその 団体
- 【象徴的建物】
2001.9.11の米国同時多発テロにも象徴される通り、当該国の象徴的建物や
権威の象徴的建物を破壊することによる話題性や広報効果が高まり、示威効果 を狙う。
◎ハイリスク対象:首都等大都市の歴史的建造物、タワー、国会議事堂、裁判所、 政府機関
- 【デモ・集会・群衆・パレード】 広場や路上を占拠してのデモ、集会、抗議パレードなど、SNS 等を通じて容易に 呼び掛けられる大衆運動は警備機能が働かず、最も爆破テロ等の準備がしやす い環境である。暴力的でないものやコントロールされたものであっても、参加しな い、近づかない、見に行かない。
◎ハイリスク対象:大規模抗議デモ、抗議集会、群衆、祝賀パレード、カーニバル
なお、いずれの場所や施設も、時間帯や曜日によってもリスクの高低があり、その場所等が込み合う時間帯(通勤ラッシュ時、休日、祭日など)を避けることで、リ スクは軽減でき、混まない時間帯の利用を心がけることも、効果的な対策となる。
万が一、テロに遭遇した場合、もしくはテロかも知れないと思われるものが発生し た場合、好奇心は捨て、すぐにその場から遠ざかることに専念する。
以上、日本大使館からの情報の引用でした。
すこしでも安全な旅となるようできるだけリスクを避けて旅してください。